お知らせ

   5月の自由稽古スケジュール
・5月 6日(月) 中止
・5月13日(月) 午前10時~12時
・5月20日(月) 公民館休館日
・5月27日(月) 午前10時~12時
 シニアの方・女性の方、一緒に居合道を楽しみませんか。
 

居合道の稽古日

居合道の稽古日  : 毎週土・日曜日

居合道の稽古時間 : 土・日曜日 18:00~20:00

居合道の稽古場所 : 野木町武道館

見学は自由です。

稽古日の日に直接お越しください。

経験あり、なし・年齢・性別は関係ありません。

一緒に楽しく稽古をしましょう。

居合道愛好者の皆様にお知らせです。
毎週月曜日、午前10時から12
時まで野木町武道館で、自由稽古を始めました。
シニアの方・女性の方、一緒に居合道を楽しみませんか。
尚、第3月曜日は、野木町公民館の休館日で、武道館は利用はできません。

栃木県「居合道学科問題集」


居合道 初段 

一 居合道練習上の留意点を述べよ

 1 先生の教えを守り、礼儀正しく行う
 2 常に基本を重んじて行う
 3 進んで高段者に稽古をお願いする
 4 研究と工夫を怠らない
 5 技能とともに精神面の修養も行う
 6 目釘をあらため、練習する場所を選ぶなど自他の安全に注意する
 7 練習場(道場)、服装を常に清潔にするなど自他の健康に注意する
 8 準備運動、整理運動は必ず実施する

二 居合道と礼儀について述べよ

  剣道と同様に、人間形成を目指す居合道においては、礼儀はもっとも重要な要素であり、次のことが大切である。

 1 礼に始まり、礼に終わるの態度で行う
 2 常に自他を尊重し、油断なく、真剣に行う
 3 先生、先輩にあいさつし、同僚、後輩に対してもあいさつを行い、相互に不作法な態度は慎む
 4 練習場(道場)や道具(刀)に感謝の意を表し、ていねいに取り扱うなど使用上の心得を守る
 5 日常生活においても礼儀正しくする

三 抜きつけについて述べよ

抜きつけは、鞘放れの一刀で、居合の生命とする技であり、次のことが大切である。

 1 刀を抜く前に相手を制し、抜かずに勝ちをおさめ得る気構えと身構え
 2 鞘放れまでに仮想敵との間合をはかる
 3 鞘放れからの一刀は激しく確実にする
 4 抜きつけた後、なおも残心を示してとどめの切り下ろしへと続ける

四 全日本剣道連盟居合十本についてそれぞれの名称と仮想敵数を記せ

 1 一本目「前」、一人
 2 二本目「後ろ」、一人
 3 三本目「受け流し」、一人
 4 四本目「柄当て」、二人
 5 五本目「袈裟切り」、一人
 6 六本目「諸手突き」、三人
 7 七本目「三方切り」、三人
 8 八本目「顔面当て」、二人
 9 九本目「添え手突き」、一人
10 十本目「四方切り」、四人


居合道 弐段 

一 居合道修業の目的と心得をあげよ

 1 目的
  (1)剣の理法の修練(技術の習得)
  (2)人間形成(心身の錬磨)

 2 心得
  (1)基本を重んじ、研究と工夫を怠らない
  (2)礼節を重んじ、自他を尊重する

二 居合道の歴史について述べよ

  居合とは立合に対することばで居相、抜合、抜刀術などとも言われてきた。
 居合の起源は古く奈良あるいは平安時代にその芽ばえが
 あったが林崎甚助重信(一五四九年、現在の山形県に生れる)が流派居合道の始祖とされている。
 かつては剣術流派と結びついて居合の流派は七十余流もあった。
 明治初年の廃刀令や第二次大戦後の禁止時期などで一時は衰退したが、
 剣道の復活とともに徐々に復活し、昭和四十四年「全日本剣道連盟居合」が制定され、
 古流とともにめざましく普及して今日に及んでいる。

三 切り下ろしについて述べよ

  切り下ろしは、抜きつけで敵に一撃をあたえた後のとどめの一刀で、切(斬)りつけとも言い、
 抜きつけと同様に居合の生命とする技である。
 切り下ろしの要点として次のことがあげられる。

 1 敵との適正な間合いをとる
 2 下腹に力を入れ、左手七、右手三の力にて、体をくずすことなく物打ちに力が入るように切り下ろす。
 3 振りかぶったときの切っ先は必要以上に(水平よりも)下げない
 4 切り下ろした後も、適法な姿勢でじゅうぶんなざん残心を示す

四 居合の残心について述べよ

  敵を倒した後も油断をせず、敵のどんな反撃にもただちに対応できる気構えと身構えを示すことが残心である。
 居合では、常に気も体充実させ、倒した敵ばかりではなく他の敵の四方八方からの襲撃に供えていることも大切であり、
 居合道の修錬上残心は特に大切なことである


居合道 参段 

一 居合道修業の効果について述べよ

  居合道修業は、技術を習得するとともに心身を錬磨することが目的であり、その修業によって次のような効果がある。

 1 敏捷でしかも安定した体捌きが身につく
 2 対人での時間的、空間的、心的な間合の妙味が体得される
 3 充実した気力、心の落ち着きが養われる
 4 礼節を重んじ、自他を尊重する態度が養われる

二 気・剣・体の一致について述べよ

  気・剣・体の一致とは、剣道および居合道の技能において欠かすことのできない要素についての教えであり、次の三つ
 の要素が同じに働くことである。

 1 気・・・・・充実した気力
 2 剣・・・・・合理的な刀の操作
 3 体・・・・・適切な体の運用

三 居合の目付けについて述べよ

  目は常に平静で、目を凝らしたり、まばたきなどせず、目の前を注視することなく半眼に開き、遠くの山を見る気持ちの
 目付け(遠山の目付け)が大切である。座ったときの着眼は四~五メートル先の床上、動作中の着眼は仮想的の面の中
 心、切り下ろしたときは倒れた仮想敵を見越したところとし、八方に心眼を注ぐようにする。

四 居合の間合について述べよ

  間合とは双方が向かい合ったときの距離を言うが、相手との心の関係から生ずる時間的なもの、空間的なものを含めて
 間合と言っている。
 間合を相手から遠く、自分からは近くなるようにして勝負するのが間合のとり方の妙味である。剣道では一速一刀の間合
 が基本であるが、居合では相手をじゅうぶんに引きよせて「近い間合」で抜きつけ、切り下ろして倒す。この間合は、仮想敵
 のおきかたに関係し、修業する者がそれぞれに修錬してつかみとるものである。


居合道 四段 

一 初心者指導の要点をあげよ

 1 心身の発達に応じて指導する
 2 基本を重んじて指導する
 3 礼儀、作法を正しく指導する
 4 自立心、社会性の養成に努める
 5 自他の安全と衛生に注意させる
 6 準備運動、整理運動を必ず実施させる

二 審判上の判定基準について述べよ

  審判員は、概ね次の諸点を比較判定する。

 1 修業の深さ
 2 礼儀(正しい態度・作法)
 3 技前
 (1)正確な抜きつけ・切りつけ
 (2)正確な鞘放れ・刃筋
 (3)正確な血振り・角度
 (4)正確な納刀
 4 心得
 (1)心の落ち着き
 (2)目付け
 (3)気迫・残心・間合
 5 気・剣・体の一致
 6 武道としての合理的な居合であること

三 居合の流派を五つあげよ

 1 夢想神伝流
 2 無双直伝英信流
 3 田宮流
 4 無外流
 5 新陰流
   (伯耆流、水?流、新当流、立身流、林崎流、英信流、夢想神伝重信流、神伝流、関口流、大森流、重信流、
    長谷川英信流、香取神道流、神刀流など)

四 全日本剣道連盟居合一本目「前」の理合と留意事項について述べよ

 1 理合(要義)

   対座している敵の殺気を感じ、機先を制してこめかみに抜きつけ、さらに真っ向から切り下ろして勝つ。

 2 留意事項
 (1)じゅうぶんに鞘引きをして抜きつける
 (2)左の耳にそって後ろを突き刺す気持ちで振りかぶる
 (3)切っ先が水平より下がらないように振りかぶる
 (4)間をおくことなく切り下ろす
 (5)切り下ろした先はわずかに下げる
 (6)血振りの体勢を正しくする
 (7)正しく納刀する

五 切り下ろしでの柄の握り方について述べよ

  右手は鍔元近くを握り、左手は巻き止めに小指がかからぬように柄頭を余して握る。両腕とも上筋より下筋を強くし、
 小指と薬指を締めて他の指をわずかにゆるめ、ちょうど鶏卵を握るようにたなごころが全部さわっているよう、柔らかく握る。



居合道 五段 

一 居合道審判員の任務と心得を列記せよ 

 1 任務
 (1)試合運営を適切に行う
 (2)判定基準に則って勝敗を決定する
 (3)試合・審判規則を正しく運用し、「剣道の理念」の高揚につとめる

 2 心得
 (1)試合・審判規則に精通する
 (2)審判技術に熟達する
 (3)剣理を熟知する
 (4)服装、態度を厳正にする
 (5)表示・動作は、正確敏捷に行う
 (6)公正無私で信念をもって行う
 (7)言葉を明瞭にする
 (8)審判員の任務を自覚し、健康状態に留意する

二 守・破・離について簡単に説明せよ

  守・破・離は修業段階について示したものあり、居合道や剣道ばかりでなく他の芸道の修業や
  人生における生き方にも通じる教えである。

 1 守
  指導者の教えに従って、正しい基本を修錬し、身につけること

 2 破
   「守」の段階で学習したことだけにとらわれずに、それぞれが工夫をこらし、自分にあった技術
  を作り上げること

 3 離
   「守」「破」といったことにとらわれず自由自然に行動し、それが理にかなっているという悟りの
  境地にいたること

三 不動心について説明せよ

  不動心とは物事に動じない心である。
  たとえ何事がおころうとも心に波風をたてず、しかも絶えず四方八方に心を配り平常心を失わない
  ようにすることである。
  この不動心を身につけることが居合道修業の最終的な目標の一である。

四 居合道と剣道との関係について述べよ

  全日本剣道連盟が制定している「剣道の理念」および「剣道修錬の心構え」はそのまま居合道にも
  通じ、「剣居一体」と言われるように剣道と居合道は不可分の関係にある。
  剣道は抜互に抜き合わせて有効打突をめぐっての攻防の技を錬り、居合道では仮想した敵を一瞬
  のうちに抜き打ちして勝ちを制する技を錬る。
  精神面でも技術面でも剣道と居合道とは相互に補い合い、「車の両輪のごとき関係」にある。

五 居合腰について述べよ

  残心の気構えで両膝をわずかにまげ、腰をおとした姿勢を居合腰と言う。
  切り下ろし、血振り、納刀後などはこの居合腰となる。

六 居合における呼吸について述べよ

  静かに腹式呼吸する。各技に移るときは原則として三呼吸目を吸い込んだときに動作を始める。
  各技を一呼吸で終えることが望ましいが、さもなくば敵に呼吸を悟られないよ うにすることが大切である。